ホ別いちご

その子は、ワリキリ掲示板に「ホ込いちご」と書いていた。
ホ別いちごはよく見かけるが、ホ込は見たことがない。ホテル代を出してくれるとでも言うのだろうか?
そんなことを考えながら、その女の子と会った。
彼女はイツキちゃんと言った。高校生と言う事だが、ふわっとした感じのセミロングに細い目鼻立ちは、OLをやっていますと言われても信じてしまうくらい大人びていた。
「まあ、ホテルと言うか私の部屋なんですけどね」
ホテル代も最近バカにならないですから、と、イツキちゃんはホ込の謎を明かしてくれた。
ホ別とかホ込とかは書く必要がなかったのだが、書いておかないと読む人が混乱するから、と言っていた。
イツキちゃんが自部屋を提供するのは、少しでも相手の負担を減らして、定期にしてもらいたいから、という理由だった。
確かに、ショッピングサイトでも、同じ商品があれば値段に関わらず、送料込みのモノを選んだりするものだ。
イツキちゃんは、高校生ながらアパートで独り暮らしをしていた。
通学できない距離ではないのだが、実家暮らしは自由が利かない。
デリヘル業者を見分けるコツ
そこで、バイト代を家賃に充てることを条件に、親を保証人にすることに成功したらしい。
ワンルーム・・・と言うよりも6畳一間と言う言葉の方がしっくりくる古アパートで、家賃は水道料金込みで60000円の格安物件。
高校生の独り暮らしの部屋なんて、当然のことながら初めて足を踏み入れる。
しかし、建物自体は年季が入っているものの、部屋は整然としていて、彼女の几帳面さを感じさせた。
「月に4回、ホ別いちごでケアできるんですよ」
そう言って、イツキちゃんは畳敷きの部屋の真ん中に、布団を敷いてくれた。
声を出したら、隣に筒抜けになりそうで不安になる部屋の中で、僕は彼女と一夜を共にした。
その後、イツキちゃんと会うことはなかった。僕は定期にしたいと思ったのだけど、建物の老朽化からそのアパートが取り壊されることになったからだ。アパートの解体とともに、イツキちゃんの姿をワリキリ掲示板で見かけることもなくなった。
実家に帰ったことで家賃を支払う必要がなくなってワリキリから卒業したのか、新しい部屋を得て、引き続きどこか別の場所でホ込いちごをやっているかは、僕には知る由もない。
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